及く(読み)しく

精選版 日本国語大辞典 「及く」の意味・読み・例文・類語

し・く【及・若・如】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
  2. 先行しているものに追いつく。到り及ぶ。
    1. [初出の実例]「山城に い斯祁(シケ)鳥山 い斯祁(シケ)い斯祁(シケ) あが愛妻(はしづま)に い斯岐(シキ)会はむかも」(出典古事記(712)下・歌謡)
  3. 程度の上のものに匹敵する。肩を並べる。
    1. [初出の実例]「豈名を顕して殺されむに若(シカ)むや」(出典:日本書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓))
    2. 「銀(しろがね)も金(くがね)も玉もなにせむにまされる宝子に斯迦(シカ)めやも」(出典:万葉集(8C後)五・八〇三)
    3. 「人生は一行のボオドレエルにも若(シ)かない」(出典:或阿呆の一生(1927)〈芥川龍之介〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android