受難の主日(読み)じゅなんのしゅじつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「受難の主日」の意味・わかりやすい解説

受難の主日
じゅなんのしゅじつ

四旬節中の第5主日をさしていたが,1955年 11月 16日,聖週間典礼の改正により2つの主日になる。 (1) 御受難第1の主日。四旬節の第5主日。この日からキリストの受難と死に対する悲しみを表わす受難節 (2週間) が始り,聖堂内の十字架,画,像はすべて紫の布でおおわれ,キリストの死とその悲しみを象徴する。一級祝日,典礼色は紫。 (2) 御受難第2の主日。枝の主日ともいい,復活祭の前の日曜日で,この日から一週間を聖週間と呼ぶ。カトリック教会ではこの日の祭式は2部に分れ,1部は枝の祝別式と行列から成り,主を喜び迎え,2部はミサで,『マタイによる福音書』の「御受難」が朗読され,悲しみを表わす。1級大祝日,移動祝日で,3月下旬から4月上旬の間。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の受難の主日の言及

【枝の主日】より

…イエス・キリスト復活の1週間前の日曜日のこと。〈棕櫚(しゆろ)の主日〉〈聖枝祭〉〈受難の主日〉ともいう。キリストのエルサレム入城(マタイ21:1~11,マルコ11:1~10,ルカ19:29~40,ヨハネ12:12~19)を祝して,4世紀以降,この日(聖週間の初日)に行列が行われるようになり,参加者たちはシュロやオリーブなどの緑の枝を手に持った。…

※「受難の主日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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