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四旬節 しじゅんせつQuadragesima; Lent

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四旬節
しじゅんせつ
Quadragesima; Lent

教会で復活祭前に行われる 40日の悔悛の聖節。その最初の日を「灰の水曜日」という。その意義は復活前にキリストの受難 passioと死とを信徒が想起し,信仰の勝利にそなえて自己の罪を悔い大斎を行うことにあり,『マルコによる福音書』2章 20に従って本来は断食しなければならなかった。現在は多分に精神的な意味に解され,カトリック教会においても断食は灰の水曜日および聖金曜日に義務づけられているにすぎない。祭礼色は受難の主日および聖金曜日の赤,聖木曜日,聖土曜日その他祭日の白を除いて一般に紫で,受難週にはオルガンも禁じられている。 40日という数は,ノアの洪水の日数イスラエルの民の荒野放浪の年数,キリストの荒野での断食の日数にちなんでいる。なお,復活祭が移動祝日なので四旬節の期日も毎年違ってくる。

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デジタル大辞泉の解説

しじゅん‐せつ【四旬節】

キリスト教で、復活祭前日までの46日間から日曜日を除いた40日間の斎戒期間。キリストの荒野での40日間の断食・苦難を記念するもの。大斎節四旬祭レント

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百科事典マイペディアの解説

四旬節【しじゅんせつ】

キリスト教会暦において復活祭前の40日間をいう。教会によって〈受難節〉〈大斎〉〈復活前期〉などとも称し,英語ではレントLent。灰の水曜日に始まるこの期間は,信徒にとってキリストの受難と復活を思い,悔悛,斎食すべき精進期。
→関連項目五旬祭

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世界大百科事典 第2版の解説

しじゅんせつ【四旬節 Lent】

キリスト教教会暦の中に起こった最初の典礼季節。日本では,教会によって受難節,大斎,復活前期,レントなどとも呼ばれている。復活祭を迎える準備として,とくに洗礼志願者のためを考慮して選ばれた朗読個所が定着することによって固有な典礼季節となる。その準備は祈りと断食(節食)によって行われたが,キリストの断食(《マタイによる福音書》4:2および並行個所)にちなんで40日間行われるようになり,四旬節と呼ばれるようになった。

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大辞林 第三版の解説

しじゅんせつ【四旬節】

イエスの受難・十字架の死をしのんで修養(斎戒)する、復活祭の前の40日間(六主日を除く)。イエスが荒野で断食・修行した40日間(四旬)にちなんだもの。大斎節。四旬祭。レント。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四旬節
しじゅんせつ
quadragesimaラテン語
lent英語
carmeフランス語
Fastenzeitドイツ語

復活祭を準備する期間は早くて2月初め、遅くて3月初めから始まり、復活祭の前日までの日曜日を除く40日間を四旬節と名づけている。復活祭が移動祭日であるため、その期間は毎年変わる。キリストの受難を記念して断食・精進を行う期間で、「灰の水曜日」には死と懺悔(ざんげ)を想起させるため聖灰で額に十字のしるしをつける。この期間には「棕櫚(しゅろ)の日曜日」とか、キリスト受難をしのぶ「嘆きの金曜日」などがある。「40」という数は、キリストの荒野における試練やノアの洪水、モーセの荒野の彷徨(ほうこう)等々、キリスト教にとっては重要な意味をもっている数である。[植田重雄]
『ヤコブス・デ・ウォラギネ著、前田敬作・今村孝訳『黄金伝説I』(1979・人文書院)』

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世界大百科事典内の四旬節の言及

【肉】より

…一方,中国の道教は肉食ばかりか穀物を摂ることも退けているが(例えば《神仙伝》巻九,介象),その理由は仏教とは異なり,これらを摂取すれば体内の精が血の気によって傷つき,生命を縮めるとして嫌ったためである。他方,肉食を常とする民族の場合にも,キリスト教の四旬節の例などがある。灰の水曜日から復活祭の前日までの6週間半,日曜を除く40日間を断食と斎戒で過ごすのは,聖グレゴリウスによれば四元素からなる肉体が肉の欲望のために十誡を犯すので,その肉体を40回苦しめなければならないためである。…

※「四旬節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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