聖週間(読み)せいしゅうかん(英語表記)Hebdomada sancta; passion week

  • せいしゅうかん ‥シウカン
  • せいしゅうかん〔シウカン〕
  • 聖週間 Holy Week

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キリストの受難と死とを偲び,復活祭への準備として罪を反省する,枝の祝日から復活日の前日までの1週間をいう。聖木曜日最後の晩餐の記念を経て聖金曜日最高潮に達し,聖土曜日は主の墓中,古聖所の滞在を記念する。キリストの受難に関する福音書の記事は,原始キリスト教の教会典礼のうちに起源をもつと考えられるが,受難記事に基づく聖週間の典礼が発達したのは4世紀のエルサレムであって,キリストの受難地への巡礼者たちの要求に答えるものであった。4世紀の『エテリアの巡礼』という文書には,この受難の記事による各種の行事がかなり整えられていたことが記されている。元来は金曜日と土曜日の2日のみであったが,のちにユダの裏切りの日として水曜日が加えられ,3世紀の初めには残りの週日も加えられた。かつて厳格な断食 (水とパンだけ) をしたが,ところによっては現在でも最後の2日間は完全な断食が守られている。日本ではの水曜日と聖金曜日の大斎小斎がカトリック教徒の間で守られている。

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世界大百科事典 第2版の解説

キリスト教の教会暦における四旬節の最後の週,すなわち受難の主日(枝の主日)からの1週間をさす。キリストの復活を祝う前に,その受難と死を記念するので受難週ともいう。主の受難と死と復活を一夜にして祝う復活徹夜祭が,やがて聖木曜日の主の晩餐から3日間にわたって祝われるようになり,聖金曜日には主の死が記念され,十字架崇拝賛美が行われた。復活徹夜祭と合わせて,これを〈聖なる3日間〉という。聖週間の典礼は,エルサレムから起こったもので,エテリアEtheria(またはエゲリアEgeria)が400年ころ書いた《聖地巡礼記》に詳しい。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 キリスト教で、キリストの受難を記念する重要な週。エルサレム入城の棕梠(しゅろ)の日曜日から復活日の前日までの一週間。春分の日から四月二五日までの最初の満月がある週をいう。受難週。→復活祭。《季・春》

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世界大百科事典内の聖週間の言及

【受難】より

…キリスト教では,この間にイエスが受けた苦難を〈受難〉と呼び,これによって人間の原罪をイエスが贖(あがな)ったと考える。キリスト教会では,エルサレム入城の日曜日を〈枝の主日〉,その日から復活祭の前日までの1週間を〈聖週間〉と呼ぶ。磔刑の日とされる,その週の金曜日を〈聖金曜日(受難日)Good Friday〉として記念し,典礼を行う。…

【聖金曜日】より

…キリスト教の教会暦における聖週間と〈聖なる三日間〉の中で,キリストの受難と死をとくに記念する日。この日の典礼は,古代エルサレムの習慣から発展したもので,キリストの死の時間に(午後3時から),いっさいの装飾を除いた祭壇の前にひれ伏し,悲しみと沈黙のうちに始まる。…

※「聖週間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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