受難節(読み)じゅなんせつ(英語表記)Passionis tempus

精選版 日本国語大辞典 「受難節」の意味・読み・例文・類語

じゅなん‐せつ【受難節】

〘名〙 キリスト教教会暦における復活祭の前の一週間、聖月曜日から聖土曜日までの称。受難週聖週受苦節。《季・春》
甲子園(1972)〈阿波野青畝〉「腰架の角ならびたり受難節」

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デジタル大辞泉 「受難節」の意味・読み・例文・類語

じゅなん‐せつ【受難節】

カトリック教会では、四旬節最後の、受難の主日しゅじつに始まる2週間。プロテスタントでは、棕櫚しゅろ主日から復活日前日までの1週間。福音書に従ってキリスト受難を記念する各種行事が行われ、あとに復活祭が続く。受難週。 春》

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「受難節」の意味・わかりやすい解説

受難節
じゅなんせつ
Passionis tempus

カトリック典礼暦上の時期。復活祭までの2週間,つまり四旬節第5の日曜日である救世主御受難の主日から聖土曜日までをいう。特に第2週目は大週 hebdomada majorと呼ばれる。信徒は十字架上のキリストの苦しみを思い起し,痛悔贖罪苦業を行う。

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世界大百科事典(旧版)内の受難節の言及

【四旬節】より

…キリスト教教会暦の中に起こった最初の典礼季節。日本では,教会によって受難節,大斎,復活前期,レントなどとも呼ばれている。復活祭を迎える準備として,とくに洗礼志願者のためを考慮して選ばれた朗読個所が定着することによって固有な典礼季節となる。…

※「受難節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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