口立(読み)くちだて

精選版 日本国語大辞典 「口立」の意味・読み・例文・類語

くち‐だて【口立】

〘名〙
① 事ごとに論じたてること。まくしたてること。
史記抄(1477)一一「物を多く口(クチ)たてをして云へば」
② 完全な脚本がなくておよその筋だけたてておき、俳優同士が話し合いによって芝居をまとめていくこと。歌舞伎新派劇や地方の小芝居などにみられる。
伝奇作書(1851)初「口建(クチダテ)・ぶっつけ・小返し等、急稽古の時に通言あり」
台本のない時、または簡単な狂言の場合など、せりふ、しぐさなどを口移しに教えることをいう寄席芸人の語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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