口立(読み)くちだて

精選版 日本国語大辞典 「口立」の意味・読み・例文・類語

くち‐だて【口立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事ごとに論じたてること。まくしたてること。
    1. [初出の実例]「物を多く口(クチ)たてをして云へば」(出典史記抄(1477)一一)
  3. 完全な脚本がなくておよその筋だけたてておき、俳優同士が話し合いによって芝居をまとめていくこと。歌舞伎新派劇や地方の小芝居などにみられる。
    1. [初出の実例]「口建(クチダテ)・ぶっつけ・小返し等、急稽古の時に通言あり」(出典:伝奇作書(1851)初)
  4. 台本のない時、または簡単な狂言の場合など、せりふ、しぐさなどを口移しに教えることをいう寄席芸人の語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android