古九谷古窯址(読み)こくたにこようし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古九谷古窯址」の意味・わかりやすい解説

古九谷古窯址
こくたにこようし

石川県加賀市に存在し,江戸時代前期に磁器を焼いた窯跡大聖寺川と杉ノ水川の合流地点の山麓にある。2基の階段状連房式登り窯が調査された。1号窯は 13室の焼成室と燃焼室 (胴木間) からなり,全長 34m以上。 17世紀中頃に開かれた。2号窯は6室の焼成室と燃焼室からなり,全長 13.7m。1号窯より新しく,18世紀初期に廃絶したと考えられる。物原からおびただしい皿,鉢,碗そのほかの破片が発見された。種類は白磁染付青磁,瑠璃釉磁,鉄釉磁などであるが,白磁が圧倒的に多い。古九谷の素地を焼成した窯である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android