古奈温泉(読み)こなおんせん

日本歴史地名大系 「古奈温泉」の解説

古奈温泉
こなおんせん

[現在地名]伊豆長岡町古奈

源氏げんじ山丘陵東側にある温泉。西側の長岡温泉とともに伊豆長岡温泉と総称する。泉温は摂氏三八―六六度ほどの単純泉で、火傷・皮膚病・痔疾などに効用があるとされる。「吾妻鏡」によると、嘉禎二年(一二三六)四月八日に去る一日の鎌倉鶴岡八幡宮の怪異により、一七日に計画されていた将軍藤原頼経の「小名温泉」来訪が中止されている。仁治元年(一二四〇)九月八日には幕府の医師丹波良基が「北条小那温泉」において死去したことが伝えられた。良基は湯治していたのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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