古湯(読み)ふるゆ

改訂新版 世界大百科事典 「古湯」の意味・わかりやすい解説

古湯[温泉] (ふるゆ)

佐賀県佐賀市の旧富士町にある温泉。単純泉,36~42℃。JR長崎本線佐賀駅からバスで約50分。脊振(せふり)山地南部,嘉瀬(かせ)川(川上川)上流山間盆地,貝野川が合流する所にある。主要泉源に鶴霊(かくれい),富士,英竜などがあり,江戸後期,古湯村の庄屋が水にツルの遊ぶのをみて古い泉口を掘りあて,鶴霊温泉ともよんだという。リウマチや神経痛,外傷などに効能があるという。渓流にはカジカが生息し,山菜や川魚料理が楽しめる。1909年当地に滞在した青木繁は《浴女》を描き,20年には斎藤茂吉病後養い河畔に〈うつせみの病やしなふ寂しさは川上川のみなもとどころ〉の歌碑がたつ。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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