日本大百科全書(ニッポニカ) 「古谷石」の意味・わかりやすい解説 古谷石ふるやいし 日本に産する代表的観賞石の一つ。京都の加茂川石と併称されるが、歴史はむしろ古く、江戸中期、正徳(しょうとく)・享保(きょうほう)(1711~36)のころからといわれ、とくに文人墨客に深く愛好された。主産地は和歌山県西牟婁(にしむろ)郡秋津川地区から日高郡西本庄にかけての山中。いわゆる土中石で、掘り出して灰土を落とし、丹念に仕上げる。山水景石、姿石などに名品が多い。主として台座で観賞される。[村田圭司] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例