加茂川石(読み)かもがわいし

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

加茂川石
かもがわいし

代表的水石の一つ。京都の北山を水源とする清流が高野(たかの)川や賀茂(かも)川に合流するあたり一帯から産するもので、古くから最高の質を備えた雅石として名高い。俗に「加茂の七石」といわれているが、産出する場所によって石質や味わいに次のような差異がある。(1)八瀬真黒(やせまぐろ) 高野川上流八瀬の産。落ち着いた黒い色調に巣立ちといわれる粒状の小穴が無数にある。(2)賤機(しずはた) 静原(しずはら)川の産。珪石(けいせき)に糸を巻いたような糸巻石が出る。(3)鞍馬(くらま) 鞍馬川の産。鉄さび色を帯びた渋い色調の石である。(4)畚下(ふごろし) 鞍馬川と貴船(きぶね)川の合流点から出る。茶褐色のチャート。(5)貴船 貴船川の産。帯紫色の雅石。(6)雲ヶ畑(くもがはた) 雲ヶ畑産。黄褐色のチャート。(7)紅加茂 市ノ瀬(いちのせ)産。赤色のチャート。[村田圭司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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