古麓村(読み)ふるふもとむら

日本歴史地名大系 「古麓村」の解説

古麓村
ふるふもとむら

[現在地名]八代市古麓町

北は水無みずなし(日置川)、西は球磨川に面し、東部八丁はつちよう山山麓線に沿う要衝の地。南北朝から戦国期名和・相良氏居城となった古麓城があり、球磨川河口付近に城下町が形成された。球磨川には遥拝ようはい堰が設けられていた。

貞和三年(一三四七)九月一二日の少弐頼尚預ケ状(相良家文書)萩原はぎわら城料所として相良定頼に預け置かれた八代庄太田おおた郷「杭瀬村内田地弐拾玖町」の杭瀬くいぜ当地内に比定されている。「八代日記」文亀三年(一五〇三)一一月一五日条に「於麓近陣也」とみえ、相良長毎が当地に進攻している。古麓城下の町名として七日町・杭瀬三町などが同日記に散見され、天文一二年(一五四三)一月一九日条に「八代七日市・九日市焼候」、同一八年四月一九日条に「八代杭瀬三町焼失」、同二三年一二月一八日条に「杭瀬一日市・九日市、両町西方一方焼亡、七日町其余ハ不焼候」などとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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