各務郷(読み)かかみごう

日本歴史地名大系 「各務郷」の解説

各務郷
かかみごう

和名抄」所載の郷。各務郡については刊本郡部では「加々美」とよんでいる。郡名と同名の当郷は郡の中心的な郷であり、おそらくは各務勝氏の本拠地であろう。各務勝氏は本来は渡来人系の氏族であるが、壬申の乱における功績により郡領としての地位を確保した。同じく壬申の功臣である村国氏が中央官人としての歩みに比重をかけたのに対し、在地の豪族として成長、平安初期には同時に各務・厚見あつみ両郡の大領を出している(「三代実録」貞観八年七月九日・二六日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

関連語 あつみ 郡家 諸説

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android