死者を収容する棺として甕形土器を使用し、その場合2個の甕の口をあわせて使用したものをいう。北九州の弥生(やよい)時代中期には葬棺専用の大型甕が流行した。また一方の甕は小さく明らかに蓋(ふた)としての用途を示している場合もある。地下に水平または斜めに埋納されたが、まれには直立した例もある。人骨の遺存例でみると成人を伸展葬する場合もあるが、多くは一方の甕に屈葬している。乳幼児などは小型の甕や壺(つぼ)を使用して収容された。同形同大の甕の場合は口をあわせて粘土で目貼(めば)りするが、そうでない場合は一方がかぶせられたり、挿入されることになる。縄文時代晩期や中国、朝鮮半島にも同じような葬法がみられる。
[小田富士雄]
生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...