吉永記(読み)よしながき

日本歴史地名大系 「吉永記」の解説

吉永記
よしながき

一冊 著者不明

成立 年代不明

写本 大田市物部神社・島根県立図書館

解説 寛永二〇年から天和二年までの四〇年間、石見国吉永で一万石を領した加藤氏の同地での事績を記した史料。加藤氏はもと会津四二万石を領していたが、御家騒動によって一万石に減封となり、石見へ下った。本書には家臣名、館普請のこと、藩役人・家中家数、町屋のこと、藩主参勤、家臣の逸話などを載せ、吉永藩を知る好史料。天和二年の加藤氏転封後、土江自仙の記憶と書状で編纂されたと伝える。ほかに「石見国吉永乱記」なる書があり、著者・成立年は不明であるが、「吉永記」では簡略となっている会津での騒動について詳述される。写本が島根県立図書館にある。

活字本 「新修島根県史」史料篇3近世(下)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android