日本歴史地名大系 「吉田牧」の解説 吉田牧よしだのまき 長野県:長野市吉田村吉田牧善光寺の東方、浅(あさ)川扇状地上に設置された牧場。「吾妻鏡」文治二年(一一八六)三月の条に、「左馬寮 吉田牧」とある。吉田の地名は旧筑摩(ちくま)郡広丘(ひろおか)村に吉田(現塩尻(しおじり)市)があり、旧高井郡平野(ひらの)村(現中野市)に吉田があるが、旧水内(みのち)郡の吉田(現長野市)が有力である。ここは「北山抄」の応和元年(九六一)の件にみえる桐原(きりはら)牧の跡と考えられ、桐原の地名とともに吉田の古名があり、近くに牛牧の省略と考えられる宇木(うき)、駒形(こまがた)社、更に北に駒沢(こまざわ)の地名があるので、中世、この一帯が牧場となり、その中心が吉田であったため、吉田牧と称するに至ったものと考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by