吉野材(読み)よしのざい

事典 日本の地域ブランド・名産品 「吉野材」の解説

吉野材[工芸用具・工芸材料]
よしのざい

近畿地方奈良県地域ブランド
奈良県吉野地方産の杉材ならびに奈良県吉野地方産の檜材。吉野地方における人工林歴史は約500年に及ぶ。吉野材は一般に光沢が好く、年輪幅が均一、高強度であることを特徴とする。吉野材を育てるための山づくりが、いまもなお継承されている。2007(平成19)年1月、特許庁地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5016066号。地域団体商標の権利者は、奈良県木材協同組合連合会・奈良県森林組合連合会。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「吉野材」の解説

吉野材

奈良県吉野地方で産出される杉材およびヒノキ材。当地植林の歴史は古く、15世紀初頭にまで遡る。江戸時代中期には屋久島の杉種を移入して品種改良が図られたとされる。かつては主に酒樽などの材として用いられたが、現在は家具建材にも用いられる。地域団体商標。

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世界大百科事典(旧版)内の吉野材の言及

【吉野杉】より

…一方,吉野川を運材ルートとして,河口の和歌山港へ流送される杉材のほとんどは,同港から海路大坂市場へ直送された。遠隔地からの海上輸送材とは比較にならない低運賃で吉野材が商品化されたことは,杉を主材とする吉野林業の発展に寄与するところ多大であった。市場向け杉材では畿内酒造地への樽丸(酒樽用材)がとくに多く,少なくとも明治時代までの樽丸は吉野杉に限られるほどの声価を保持した。…

※「吉野材」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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