名和前新田(読み)なわさきしんでん

日本歴史地名大系 「名和前新田」の解説

名和前新田
なわさきしんでん

[現在地名]東海市名和町

名和村の北、天白てんぱく川と伊勢湾に張出して作られたので、この名がある。元禄八年(一六九五)八月、願主西大高にしおおだか(現名古屋市)の服部太左衛門、出資者丹羽郡稲置いなぎ(現犬山市)の神戸伝八郎により新開され、神戸の住所にちなみ、最初犬山いぬやま新田といった。阿知和家文書(東海市史)によれば、明治七年(一八七四)に「元反別、三拾町三反分、有場、五拾五町〇六畝〇九分」で、移住者は知多郡内の佐布里そおり村・加木屋かぎや村・横須賀よこすか村などとある。万延元年(一八六〇)五月、暴風高潮のため水が入り、地主・小作人協議のうえ修理費の約三分の一を小作人が負担して潮留に成功したが、同年七月再び暴風により海水が入り、小作人は前額以上を拠出した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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