名振浜(読み)なぶりはま

日本歴史地名大系 「名振浜」の解説

名振浜
なぶりはま

[現在地名]雄勝町名振

雄勝半島の北部にあり、名振湾に北面する漁村。東は舟越ふなこし浜、西は小浜おばまを経て尾崎おのさき峠を越えると尾崎(現河北町)。寛永一三年(一六三六)一月、伊達政宗は当地と横川よこかわ(現河北町)に来遊、当地に宿泊して鹿猟を行った(政宗記)。当地域は仙台藩主歴代のお狩場であった。弘治三年(一五五七)永沼氏が当地に移住し、二代吉重は大肝入の前身郡中触流を天正年間(一五七三―九二)に政宗より任じられた。寛永一五年には四代秀重が当郡南方の大肝入となり、以後享保三年(一七一八)の七代重政の代まで勤めた(永沼穎家文書)。四代秀重は、寛永二年に北上川通米大豆売捌役を命じられ、藩政初期の北上川の廻米輸送の責任者となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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