名錐郷
なきりごう
「和名抄」高山寺本・東急本ともに訓を欠く。天平一七年(七四五)の平城宮出土木簡に「志摩国英虞郡名錐郷」、これ以前と考えられる年次不明のものに「嶋国嶋郡魚切里御調海藻廿□」とみえる。「神鳳鈔」には「名切」と記される。現志摩郡大王町波切を中心とした地と考えられ、「日本地理志料」は船越(現大王町)、片田・布施田・和具・越賀・御座(現志摩郡志摩町)の先志摩半島の諸村、および大王島・大島・小島など熊野灘に点在する島々にあてる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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