むき‐むき【向向】
- 〘 名詞 〙
- ① それぞれかってにいろいろな方向をむいていること。また、各自の好みや適性によって異なること。思い思いであること。
- [初出の実例]「はふ蔦の おのが向向(むきむき) 天雲の 別れし往けば」(出典:万葉集(8C後)九・一八〇四)
- 「おのがむきむきの個性を持った家々が」(出典:異郷(1973)〈加賀乙彦〉)
- ② 諸方面。
- [初出の実例]「神道各宗各自に具状致候様向々へ無二遺漏一通達可レ及」(出典:教部省達乙第十二号‐明治八年(1875)八月二七日)
むこう‐むきむかふ‥【向向】
- 〘 名詞 〙 向こう側に向いていること。こちらに背をむけていること。
- [初出の実例]「向ふ向きの男は後からでよく分らなかったが、打割羽織を着て居て」(出典:初恋(1889)〈嵯峨之屋御室〉)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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