含まる(読み)ホホマル

デジタル大辞泉 「含まる」の意味・読み・例文・類語

ほほま・る【含まる】

[動ラ四]花や葉が開かないでいる。
千葉児手柏このてかしはの―・れどあやにかなしみ置きて高来ぬ」〈・四三八七〉

ふくま・る【含まる】

[動ラ五(四)]中に含んでいる。含まれている。
「鳴く事さえ―・ってる様に考えるのは」〈漱石吾輩は猫である

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精選版 日本国語大辞典 「含まる」の意味・読み・例文・類語

ふふま・る【含】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 花や葉がふくらんだまま、まだ開かないでいる。
    1. [初出の実例]「何(あ)ど思(も)へか阿自久麻山のゆづる葉の布敷麻留(フフマル)時に風吹かずかも」(出典万葉集(8C後)一四・三五七二)

含まるの補助注記

「万葉集」の例は、動詞「ふふむ(含)」に助動詞「り」の連体形の付いた「ふふめる」の上代東国方言とする説もある。


ほほま・る【含】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 まだ十分ひらかずにいる。つぼみのままでいる。ふふまる。
    1. [初出の実例]「千葉の野の児手柏(このてがしは)の保々麻例(ホホマレ)どあやに愛(かな)しみ置きてたか来(き)ぬ」(出典:万葉集(8C後)二〇・四三八七)

ふくま・る【含】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 含まれている。中にはいっている。
    1. [初出の実例]「神気と云ふ物は霊液に含まり有って」(出典:志都の岩屋講本(1811)下)

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