含氷晶(読み)ガンヒョウショウ(その他表記)cryohydrate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「含氷晶」の意味・わかりやすい解説

含氷晶
がんひょうしょう
cryohydrate

まれに氷晶とも呼ばれる。水と塩類から成る二成分系での共融混合物 (共晶 ) である。この混合物の液体を冷却すると,ある温度に達すればそれ以下に温度が低下せず,塩類の結晶と氷が混合して生成し,結晶混合物と溶液とは組成がまったく等しくなる。また含氷晶の生成する温度を含氷晶点という。含氷晶の温度を上げていけば,含氷晶点で塩類の結晶と氷は同時に融解する。塩化カリウム水溶液から-11.1℃で生じる塩化カリウム (19.8%) と氷との混合物などはその例である。寒剤として使われる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む