氷晶(読み)ひょうしょう(英語表記)ice crystal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

氷晶
ひょうしょう
ice crystal

大気中の水蒸気が低温で氷晶核を中心に昇華してできる細かい氷の結晶六角柱,六角板,針状など,温度,湿度によって異なった結晶形をつくり,大きさは数μmから 100μm程度である。巻雲巻積雲巻層雲などは氷晶でできたで,日や月のは氷晶による反射,屈折によるものと考えられている。

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百科事典マイペディアの解説

氷晶【ひょうしょう】

大気中の水蒸気が0℃以下で昇華して生じた氷の微細な結晶。日本のような中緯度地方ではだいたい高度5000m以上の上空になると気温が−20℃以下となっていて,このあたりの雲はすべて氷晶からなっている。→氷晶説
→関連項目雲粒積乱雲

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世界大百科事典 第2版の解説

ひょうしょう【氷晶 ice crystals】

-20℃以下の低温下で氷晶核を芯にしてできた,小さな氷の結晶で,微小角柱や微小角板からなっている。氷晶の大きさは数μmから100μm程度であり,雪の結晶はこの氷晶が成長したものである。氷晶が発生する温度からみて,絹雲,絹積雲絹層雲といった上層の雲や積乱雲の金床状のところは,ほとんどが氷晶からなっていると考えてよい。地上気象観測法では,氷晶が浮かんでいて水平視程が1km以上のときは細氷ice prismsといい,太陽に輝いてキラキラ見えることからダイヤモンド・ダストdiamond dustとも呼ばれる。

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大辞林 第三版の解説

ひょうしょう【氷晶】

大気が摂氏0度以下に冷却された際、大気中にできる微小な氷の単結晶。細氷・氷霧など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

氷晶
ひょうしょう
ice crystal

大気中で生まれたばかりの微細な氷の結晶で、大きさは約0.5ミリメートル以下である。雪結晶は水蒸気の昇華により氷晶が成長して大きくなったものである。対流圏の上部(5000~1万3000メートル)は気温が零下数十℃にも下がるので、そこに生ずる雲(巻雲などの上層雲)は氷晶でできている。また地上でもごく低温の地方ではダイヤモンド・ダスト(氷霧)として観測される。結晶形は六角柱、六角板など雪結晶としてもっとも単純なものが多い。氷晶の存在は、雲からが降る仕組みのなかで重要な役割を果たしている。[三崎方郎]
『高橋劭著『雲の物理――雲粒形成から雲運動まで』(1987・東京堂出版) ▽前野紀一著『氷の科学』新装版(1988・北海道大学図書刊行会)』

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世界大百科事典内の氷晶の言及

【雨】より

…これは雲中では湿度が高いため(飽和状態をこえて過飽和のところがある)容易に雨滴(半径100μm以上)に成長する。 もう一つは氷の結晶(氷晶,半径数μm)の成長が関係する雨であって,これは冷たい雨のおもな原因である。すなわち,氷晶の心核となる氷晶核(半径0.1~1μm程度の陶土,黄砂,火山灰,粘土などの鉱物質)が0℃以下の雲中の水蒸気の多い(氷に対して過飽和な)ところに入ると,水蒸気が昇華して氷晶をつくる。…

【雲】より

…微細な水滴(雲粒)または氷の結晶(氷晶)が集まって空気中に浮かんでいる状態をいう。ふつう平均の雲粒(または氷晶)の大きさは半径数μmから10μm程度であり,これらの落下速度は非常に小さいので,上昇気流のある空気中ではほとんど浮いている。…

※「氷晶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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