共晶(読み)きょうしょう(英語表記)eutectic crystal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

共晶
きょうしょう
eutectic crystal

共融混合物ともいう。ある種の混合液体が純粋物質のように一定の融点 (凝固点) で凝固して同じ組成の混合固体となるとき,これを共晶という。その凝固温度は共融温度といい,おのおのの成分の融点より低い。共晶は見かけは均一でも各成分の微結晶が混合したものである。塩化ナトリウム 22.4%と水 77.6%の混合物が-21.2℃の共晶となる。無機塩類と水,合金に多くの例がある。1つの成分が水で,ほかの成分が塩類である場合には含水晶と,合金の場合には共晶合金または共融合金と呼ぶ。

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百科事典マイペディアの解説

共晶【きょうしょう】

共融混合物,共融晶とも。ある種の混合液体を冷却したとき,同時に析出する2種以上の結晶の一定組成の混合物。融解は各成分とも同じ温度で起こり,見かけ上純粋な成分または化合物のようにふるまう。たとえば塩化ナトリウム22.4%と氷77.6%の混合物(融点−21.2℃)など。合金にも多くの例がみられる。→共融点
→関連項目氷晶点

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうしょう【共晶 eutectic】

2成分以上を含む液体から同時に析出する2種以上の結晶の混合物で,共析晶eutectoid,共融混合物eutectic mixtureとも呼ばれる。2成分A,Bが液体状態では溶けあい,固体では混じり合わない場合の融点‐組成関係は平衡状態図として図のように表現される。この平衡状態図は熱分析法によって種々の組成の溶液の冷却曲線を系統的に測定して作られる。極小融点に対応する特定の組成(A成分をxAmol%,Bを1-xAmol%)の溶液を冷却してある温度に達すると,ちょうど一成分純液体のように溶液全体が結晶化するまで温度が一定に保たれる。

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