化学辞典 第2版 「吸着等温線」の解説
吸着等温線
キュウチャクトウオンセン
adsorption isotherm
平衡状態にある吸着系について,一定温度のもとで吸着される分子種の圧または濃度と吸着量(界面上の吸着分子密度または吸着媒単位質量当たりの吸着質の質量)との関係を示す曲線.単分子層吸着については,無限大圧への等温線の外挿値から飽和吸着量が求められる.吸着は一般に発熱であるから,高温の等温線は低温のものより低い位置に移行する.温度のわずかに異なる二つの等温線から,クラペイロン-クラウジウスの式により,一定吸着量における吸着熱Qが求められる.
ここで,pは平衡圧,Δp,ΔTは二つの等温線間の圧および温度差である.吸着等温線を表す式として,ラングミュア,フロイントリッヒ型,チョムキン型およびBET吸着等温式などがある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報