吹かす(読み)フカス

デジタル大辞泉 「吹かす」の意味・読み・例文・類語

ふか・す【吹かす】

[動サ五(四)]
タバコを吸う。また特に、タバコの煙を深く吸わずに吐き出す。「パイプを―・す」
(「噴かす」とも書く)自動車などのエンジンを速く回転させる。「スロットル全開にして―・す」
(「…かぜを吹かす」の形で)それらしいようすをする。…ぶる。「先輩風を―・す」
口から出まかせに景気よく言う。吹聴する。
「かやうに申せば、我身を―・したるやうにおぼしめさんも」〈仮・竹斎・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「吹かす」の意味・読み・例文・類語

ふか・す【吹】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. あること無いこととりまぜて景気よく言う。誇張して話す。口から出まかせに言う。吹聴する。
    1. [初出の実例]「かやうに申せば、我身をふかしたるやうに思しめさんも恥しけれども」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)上)
  3. ひろめる。盛んにする。
    1. [初出の実例]「昔しの人の袖のかほるより、今の太夫まさりて、上林の家の風を吹(フカ)し侍る」(出典浮世草子・好色一代男(1682)七)
  4. そのようにふるまう。とりたててそれらしくする。「兄貴風をふかす」
  5. 吸った煙を吐き出す。特に、タバコの煙を深く吸いこまないで口の内に吸って出す。
    1. [初出の実例]「まごゑもんをふかす」(出典:洒落本・金枕遊女相談(1772‐81頃))
  6. 自動車や飛行機のエンジンを速く回転させる。多く、空転でそれを行なう場合にいう。
    1. [初出の実例]「ブルン、ブルンとひどくエンジンを吹かした上、車がのろのろと動き出した」(出典:上と下(1958)〈井上友一郎〉弱い光り)

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