和光寺跡(読み)わこうじあと

日本歴史地名大系 「和光寺跡」の解説

和光寺跡
わこうじあと

[現在地名]福山市津之郷町津之郷

古代の津宇つう(和名抄)の中心であったとされる津之郷の坂部つのごうのさかべにある。伝えでは和光寺は養老五年(七二一)創建というが、出土する軒瓦は天平期(七二九―七四九)から平安前期のものである。昭和九年(一九三四)に発掘調査が行われ、九輪の破片・風鐸・軒瓦が出土した。遺跡および遺物は県指定重要文化財。

現在遺跡近くに建つ高野山真言宗田辺でんべい寺は、永禄五年(一五六二)津之郷串山くしやま城主田辺氏が和光寺を再興、田辺寺と改称したものと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android