日本歴史地名大系 「和市村」の解説 和市村わいちむら 愛知県:北設楽郡設楽町和市村[現在地名]設楽町和市標高九一二メートルの鹿島(かしま)山の南麓にある。野々瀬(ののせ)川の発源地で、流域に耕地と集落がある。元和八年(一六二二)同じ幕府領に属する荒尾(あらお)村・塩津(しおつ)村とともに検地を受け、高二五石余を検出。杉(すぎ)ノ窪(くぼ)にある熊野神社の永禄五年(一五六二)の棟札には「三河国設楽郡外山郷和市村願主八郎太郎正長」とあり、享禄四年(一五三一)九月の創立と記す。境内社には大正五年(一九一六)まで若宮社があった。同棟札から桑窪田・三升蒔の地が若宮社の寄進田とされていることがみえる。なお裏書に「先年棟札不堪之候然者今永禄五年壬戌菅沼左衛門尉殿岩小屋へ御移候刻被子細申立候」とあり、荒尾菅沼氏の菅沼道満の子左衛門尉満直が、永禄五年、父の後を追って荒尾の岩古谷(いわごや)城に移ったことが知られる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by