和板村(読み)わいたむら

日本歴史地名大系 「和板村」の解説

和板村
わいたむら

[現在地名]豊玉町和板

仁位にい村の南東にある同村枝郷。内浅海うちあそうから入り込んだ最北の和板浦に臨み、すぐ東方は東海のオロシカ浦に近い。「津島紀略」では輪板として和以多と訓じる。中世は仁位郡のうちで、正中二年(一三二五)五月一三日の宗宗慶宛行状(仁位郷判物写)に「対馬島爾伊郡内わいた」とみえ、当所の畠地が浄然に宛行われている。元徳四年(一三三二)「爾伊郡の内わいた」の畠の下作職が「太郎せうあきつな」に与えられ、早く耕作させ、公事などを納めるよう命じている(同年五月一五日「宗宗慶書下」同判物写)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報