和田河岸(読み)くずわだがし

日本歴史地名大系 「和田河岸」の解説

和田河岸
くずわだがし

[現在地名]妻沼町葛和田

利根川右岸にあった河岸場。「風土記稿」によると、利根川の幅は二三六間で、寛永(一六二四―四四)頃から江戸運漕の河岸場があったという。なお、龍淵寺年代記(東京大学史料編纂所影写本)には元和三年(一六一七)龍淵りゆうえん(現熊谷市)客殿の修造に際し、「八月、沼田ニ人ヲ越、材木ヲ取、十一月晦日ニ葛和田川ヘ引下也」とある。元禄三年(一六九〇)の関東八ヶ国所々御城米運賃改帳(千葉県伊能家文書)によれば、江戸までの里数三三里、運賃は米一〇〇石につき三分二厘(旧運賃四分、実質運賃三分七厘)。安永三年(一七七四)の上利根六河岸船問屋請書(河田家文書)では、当河岸の船問屋三右衛門は問屋株運上を永一貫文、同六右衛門・喜兵衛は各永五〇〇文と定められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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