普及版 字通 「咨」の読み・字形・画数・意味


9画

(異体字)
16画

[字音]
[字訓] はかる・なげく・ああ

[説文解字]

[字形] 会意
(次)+口。は口を開いてなげき訴える形。口は(さい)、祝詞を収める器。咨とは、祝詞を奏し、神にうれえ申し、訴えることをいう。〔説文〕二上に「事を謀るを咨と謂ふ」とし、字を形声とするが、咨嗟する意。そのうれえ申すさまを(姿)という。うれえ嘆きながら神に謀るのである。謀は某に従い、某は木の先に曰(えつ)(祝詞を収めた器)をつけ、神意に問うことで、字義は似ているが、咨にはなげき訴える意がある。

[訓義]
1. はかる、なげきはかる、うれえ申す、なげく。
2. ああとなげく、ああ、なげく声。

[古辞書の訓]
名義抄〕咨 ア・ナゲク・ホム・ハカリゴト・ホシイママ・ヨバフ・トフラフ

[声系]
〔玉〕に咨声として(諮)を収める。〔詩、小雅、皇皇者華〕「(あまね)く爰(ここ)に咨謀す」を〔淮南子、脩務訓〕に引いて「く爰にす」に作る。諮謀は〔左伝、桓六年〕にもみえる語である。

[語系]
咨・tzieiは同声。tsyeiは咨嗟の意。神に対して咨嗟するを咨といい、そのなげき訴える姿をという。

[熟語]
咨怨・咨回咨画咨求咨啓・咨決咨候・咨・咨嗟咨咨・咨質咨諏咨詢咨且・咨請・咨度・咨咨判・咨美咨稟・咨服・咨文咨訪・咨謀咨明・咨問・咨
[下接語]
怨咨・欽咨・高咨・嗟咨・詢咨・戚咨・疇咨・博咨・訪咨・謀咨・諭咨・来咨

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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