品無し(読み)シナナシ

デジタル大辞泉 「品無し」の意味・読み・例文・類語

しな・し

品がない。下品だ。
「心やすくうち棄てざまにもてなしたる、―・きことなり」〈常夏
あいきょうがない。無愛想だ。
御手をじっとしめ給へば、―・くぴんと振り放し」〈浄・井筒業平〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「品無し」の意味・読み・例文・類語

しな【品】 無(な)

  1. 差がない。違いがない。
    1. [初出の実例]「世尊の手足は、各の等しくして无差(シナなシ)」(出典:彌勒上生経賛平安初期点(850頃))
  2. 品格がない。下品である。いやしい。品(ひん)がない。
    1. [初出の実例]「たそばの木、しななき心地すれど」(出典:枕草子(10C終)四〇)
  3. 愛敬(あいきょう)がない。無愛想(ぶあいそう)である。情がない。
    1. [初出の実例]「上方尊宿の句ども無骨にしななく返し侍るべからず」(出典:私用抄(1471))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android