しな(読み)シナ

デジタル大辞泉 「しな」の意味・読み・例文・類語

しな

[接尾]動詞連用形に付いて、…するとき、…するついで、などの意を表す。「寝しなに本を読む」「帰りしなに初めて口をきいた」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しな」の意味・読み・例文・類語

しな

  1. 〘 接尾語 〙 動詞の連用形に付いて、その時、ついでの意を表わす。「寝しな」「帰りしな」など。
    1. [初出の実例]「行きしなにつぼうだ花がきしなにはゑじかったりや桶とぢの花」(出典:咄本・醒睡笑(1628)五)
    2. 「下女一人、ざくろ口より出しなに、ぐいとすべってあふむけにころぶ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)

しなの補助注記

古語「しだ」の変化したものと説くものもあるが、古代の地方語と近世語法と直ちに結びつけられるか疑問である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のしなの言及

【漢民族】より

… このようにして形成された民族集団が漢民族と称されるようになったのは,いうまでもなく,その集団のなかから統率者としての傑物が現れ,漢帝国なる王国を興し,その王国ないし王朝の支配下に包括され従属してみずから漢帝国の一員であることを認めた個々人または集団が,漢人と呼ばれ,漢民族と称されることを自他ともに容認したことによって漢民族とか漢人という名称として徐々に固定し,今日にまで受け継がれているものである。しからば漢代以前にこの種の民族集団は何と呼ばれていたかといえば,彼らは秦の始皇帝により統治されたため秦人と称され,それが今日のシナすなわちChina,Chineの名称として,いまなおその名がとどめられている。このように,時代をさかのぼってみれば夏・殷・周各王朝ごとに,その住民はそれぞれその王朝名で夏人または殷人などの名で呼ばれ,今日漢人たちがみずからを夏人と称するのも,夏の初代の天子禹が夏后氏すなわち夏の后(きみ)と呼ばれているように,これまた夏王朝名の名残りなのである。…

※「しな」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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