唐紙師(読み)からかみし

精選版 日本国語大辞典 「唐紙師」の意味・読み・例文・類語

からかみ‐し【唐紙師】

  1. 〘 名詞 〙 紙に形木模様を摺り出して唐紙を製する職人。また、唐紙を襖(ふすま)障子に貼る職人。
    1. 唐紙師〈七十一番職人歌合〉
      唐紙師〈七十一番職人歌合〉
    2. [初出の実例]「唐紙師参、突出障子張」(出典:看聞御記‐永享七年(1435)七月四日)
    3. 「から紙し のりがちとこはければ、きららをいれよ」(出典:七十一番職人歌合(1500頃か)二三番)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の唐紙師の言及

【経師屋】より

…近世初期になると,この境界領域が崩れたようで,《雍州(ようしゆう)府志》には〈表具と巻物とは横竪(よこたて)の差しかないが,表具師の巻物は使いものにならず,経師屋の表具もまたよくない〉とみえる。また,もとは唐紙師の業であった屛風,ふすまなどの仕事も,経師屋,表具師のいずれもが行うようになり,経師屋と表具師との区別はまったく消滅した。表具・表装に用いる道具には,各種のはけ,定規,断ちもの包丁,小刀,仮張り台などがあり,のり(糊)は古代では米ののりを用いたが,中世からは生麩(しようふ)のりが使われるようになった。…

※「唐紙師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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