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唾液腺良性腫瘍 だえきせんりょうせいしゅようBenign Tumors of Salivary Glands

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家庭医学館の解説

だえきせんりょうせいしゅよう【唾液腺良性腫瘍 Benign Tumors of Salivary Glands】

[どんな病気か]
 唾液腺腫瘍の70%は良性腫瘍ですが、舌下腺腫瘍(ぜっかせんしゅよう)、小唾液腺腫瘍(しょうだえきせんしゅよう)、顎下腺腫瘍(がくかせんしゅよう)、耳下腺腫瘍(じかせんしゅよう)の順に悪性腫瘍(がん)の頻度が多くなります。良性腫瘍はとくに耳下腺に多くみられます。
 さまざまな良性腫瘍がありますが、もっとも頻度が高いのは多形腺腫(たけいせんしゅ)で、これは徐々に大きくなって、腫瘍以外に症状はありません。しかし10年前後でがんに変化することがあります。
 中年以降の男性にみられる耳下腺腫瘍にワルチン腫瘍があります。これはしばしば左右の耳下腺に多発し、痛みや急激な腫(は)れなど、がんとまぎらわしい症状を示すことがあります。幼小児には、血管腫(けっかんしゅ)、リンパ管腫、神経線維腫などがしばしばみられます。
[症状]
 多形腺腫は数年から十数年かけて徐々に大きくなりますが、痛みなどの症状はありません。
 長い間、症状がなかった耳下腺腫瘍が急激に大きくなり、痛みをともなうとき、顔面神経まひがみられるときは、多形腺腫の悪性化が考えられます。
 幼小児期にみられる血管腫は、成長とともに縮小することがしばしばです。
 リンパ管腫は、炎症が加わって急激に大きくなることがあります。
[検査]
 まず、超音波、MRI、CT、さらに必要に応じて穿刺細胞診(せんしさいぼうしん)を行なって、腫瘍が良性か悪性かを確実に鑑別する必要があります。
[治療]
 手術をして腫瘍を摘出します。耳下腺腫瘍は、ふつう耳下腺の中を走る顔面神経(顔面の筋肉を動かす神経)に接しているため、術後に顔面神経まひをおこす可能性があるとして過剰に恐れられていますが、良性腫瘍の場合、顔面神経を確実に保存できます。大きな腫瘍では術後に一過性のまひがおこることはありますが、数週~数か月後には確実に回復します。
 悪性腫瘍は通常、顔面神経をも含め切除し、切除後に顔面神経を移植します。耳下腺の良性腫瘍と悪性腫瘍では、治療方針がまったくちがいます。
 多形腺腫は、悪性化する危険があるので、早期の手術が必要です。
 幼小児の血管腫は、5~10年間、経過を観察し、縮小しない場合や大きくなる場合には手術が行なわれます。

出典|小学館
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