啜る(読み)ススル

デジタル大辞泉 「啜る」の意味・読み・例文・類語

すす・る【×啜る】

[動ラ五(四)]
液状のものを吸い込むようにして口の中に入れる。「かゆを―・る」「茶を―・る」
垂れた涙や鼻汁を息とともに吸い込む。「はなを―・る」
[可能]すすれる
[類語]吸う吸入吸飲

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「啜る」の意味・読み・例文・類語

すす・る【啜】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 音をたてて液汁を口に吸い入れる。飲み入れる。
    1. [初出の実例]「『まづこの粥すすりてん』とて、〈略〉杯どもによそひて、皆参る」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開上)
    2. 「芋粥すすりて、舌打ちをして、あはれ、いかで芋粥にあかむと云ければ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一)
  3. 垂れた涙や鼻水を息とともに吸いこむ。
    1. [初出の実例]「此に在りて涕(はなスス)り泣き、涙を流して立てり耶」(出典:斯道文庫本願経四分律平安初期点(810頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

《料理されるためにまないたにのせられた魚の意から》相手のなすに任せるより方法のない運命のたとえ。まないたの鯉こい。[類語]俎板まないたの鯉こい・薬缶やかんで茹ゆでた蛸たこのよう・手も足も出ない...

俎上の魚の用語解説を読む