善念寺(読み)ぜんねんじ

日本歴史地名大系 「善念寺」の解説

善念寺
ぜんねんじ

[現在地名]黒部市若栗 中坪

北陸街道(上街道)と黒部川の間の若栗わかぐりにあり、南は若栗城跡、西に長安ちようあん寺がある。真宗大谷派、岩田山と号する。長安寺とともにかつての館跡と伝えられる。縁起によれば、蓮如が二俣ふたまた道場(現石川県金沢市)で布教していた頃、倶利伽羅くりから(現小矢部市)に岩田という人がいた。蓮如のもとへ参詣し、発心出家して弟子となり、法名を覚円房と称した。蓮如から下された阿弥陀如来の絵像を本尊として創立。寺院明細帳では大永四年(一五二四)現在地に一宇を創立。慶長年間(一五九六―一六一五)類焼したが、引続き堂宇を再建したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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