黒部市(読み)くろべ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒部〔市〕
くろべ

富山県北東部,黒部川流域に広がる市。東で長野県に接する。山岳部は国内屈指の多雨多雪地帯。1954年桜井町と生地町が合体して市制施行。2006年宇奈月町と合体。富山湾に面する北西部の平野では砂丘が発達しているが,大半は山岳地帯に含まれる。黒部川河口付近にある中心市街地の三日市は 3の日に市が立つ市場町で,北陸道の宿場町として栄えた。また謡曲『鉢木』で有名な桜井庄があったとも伝えられている。黒部川扇状地の扇央部にあたる愛本は,夏場に黒部川河口付近が氾濫するため北陸道の裏街道の渡河点として発達した。農業は米作が中心。贈答品などに利用される大型の黒部スイカも生産される。富山湾に臨む生地ではイワシ,タイ,ホタルイカが水揚げされる。酒造,製材,水産加工業が行なわれるほか,ファスナー,アルミニウム建材の製造も盛ん。宇奈月温泉黒部峡谷の入り口にある観光基地。黒部川に沿って黒薙温泉鐘釣温泉などの温泉地がある。黒部峡谷鉄道終点の欅平付近にある猿飛峡,奥鐘山は,黒部峡谷とともに国の特別名勝・特別天然記念物に指定。標高 3000m級の高山にある白馬連山高山植物帯は国指定特別天然記念物。南東部の後立山連峰に属する山岳地帯は中部山岳国立公園朝日県立自然公園に,西部の僧ヶ岳周辺は僧ヶ岳県立自然公園に含まれる。明日(あけび)に伝わる稚児舞は国の重要無形民俗文化財。JR北陸本線,富山地方鉄道本線,黒部峡谷鉄道,国道8号線が通り,北陸自動車道の黒部インターチェンジがある。面積 426.31km2(境界未定)。人口 4万991(2015)。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

黒部市

人口約4万2千人。北洋漁業衰退に伴って道への出稼ぎは減り、急速に発展したYKKや北星ゴム工業などの地場産業への就労者が増えた。2010年の国勢調査では農漁業などの第1次産業は4%で、製造業などの第2次が43・9%。

(2015-08-22 朝日新聞 朝刊 北海道総合)

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