精選版 日本国語大辞典 「嘲」の意味・読み・例文・類語
あざけ・る【嘲】
[1] 〘自ラ四〙
① あたりかまわず勝手な口をきく。また、大きな声を出す。ふざける。
※大乗顕識経平安初期点(850頃)下「麗妓侍り繞て、笑ひ譃(アサケリ)、嬉び戯れ」
② 声をあげて詩歌を口ずさむ。うそぶく。
[2] 〘他ラ五(四)〙 ばかにして悪く言ったり笑ったりする。
※書紀(720)神代下(水戸本訓)「故、吾田鹿葦津姫、乃ち慍(いかり)て曰(い)はく『何為(なむす)れぞ妾(やつこ)を嘲(アサケル)』といふ」
※霊異記(810‐824)上「法花経品を読む人を呰(アサケリ)て〈興福寺本訓釈 呰 阿佐毛リ〉」
ちょう‐・す テウ‥【嘲】
[1] 〘他サ変〙 あざける。ばかにする。からかう。嘲弄(ちょうろう)する。
※宇治拾遺(1221頃)三「これを聞きて、かやうのものをば、構へててうすまじきなり」
[2] 〘他サ四〙 (一)に同じ。
えつらか・す ゑつらかす【嘲】
〘他サ四〙 ばかにして笑う。あざける。からかう。
※霊異記(810‐824)中「船長(ふなぎみ)、嬢を見て、言ひ煩はし嘲(ヱツラカシ)啁(もてあそ)ぶ〈国会図書館本訓釈 嘲 恵都良可志〉」
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