嚔ひる(読み)ハナヒル

デジタル大辞泉 「嚔ひる」の意味・読み・例文・類語

はな・ひる【×嚔ひる】

[動ハ上一]上代の上二段動詞「はなふ」の上一段化》くしゃみをする。 冬》
「やや、―・ひたる時、かくまじなはねば死ぬるなり、と申せば」〈徒然・四七〉

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精選版 日本国語大辞典 「嚔ひる」の意味・読み・例文・類語

はな‐・ひる【嚔】

  1. 〘 自動詞 ハ行上一 〙 ( 上代の上二段動詞「はなふ(嚔)」の上一段化したもの ) くしゃみをする。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「やや、鼻ひたる時、かくまじなはねば死ぬるなりと申せば」(出典:徒然草(1331頃)四七)

嚔ひるの語誌

上代には、くしゃみとか、眉がかゆくなることなどは、人に思われている時や人の来る前兆と考えられていた。中古以後、くしゃみは不吉なものとされ、呪文を唱えるとその災いを免れると信じられた。

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