四十二字門(読み)しじゅうにじもん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「四十二字門」の意味・わかりやすい解説

四十二字門
しじゅうにじもん

華厳経』『大品般若経』で説かれ,梵字母音子音のおのおのに意味を付加したもので,42字あることをいう。阿字を初めとし,荼字を終りとする。たとえば,阿 (a) 字は anutpādaの頭文字であるから阿字には anutpādaの語義である「本不生」が含まれているとするなどである。ただしこれはサンスクリット文法にはないことである。 42字のうちにはホータン語に由来するものがある。のちに密教ではこれを重要視し,真言宗では阿字観と称する観法が確立され,悉曇 (しったん) 文字で書かれた阿字をみて本来一切は不生であるということを悟るために実践が行われている。

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