四国猿(読み)しこくざる

精選版 日本国語大辞典 「四国猿」の意味・読み・例文・類語

しこく‐ざる【四国猿】

〘名〙
① 「にほんざる(日本猿)」のうち四国産のものの異名
※俳諧・玉海集(1656)三「四国猿のくらふやさぬき円座柿〈太山氏〉」
② 四国の人をあざけっていう語。人まねばかりするからとも、野菜などの行商用の竹であんだ笊(ざる)を四国から上方へ売りに出したところからともいう。
洒落本・禁現大福帳(1755)一「湯を涌(わかし)て水になるをも知ぬやつ、奴原(きゃつら)を号(なづけ)て至極の空気(こけ)とも四国猿(しこくザル)ともいふ也」
③ 口と底に赤い釉(うわぐすり)をかけた小ぶりの茶壺
随筆・遠碧軒記(1675)下「四国猿と云茶壺は、小ぶりにて口の所とそこと、赤き薬をかけてあかきを云ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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