四苦(読み)しく

精選版 日本国語大辞典「四苦」の解説

し‐く【四苦】

〘名〙 仏語。人生で、四種の大きな苦しみ、生苦・老苦・病苦・死苦をいう。
※九冊本宝物集(1179頃)二「生と老と病と死と、是を四苦といふ」 〔法苑珠林‐六九〕

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世界大百科事典内の四苦の言及

【苦】より

…ここから多種多様の生老病死などの〈苦〉(苦)を思惟しつつ,〈苦〉の原因(集)が個体存在への欲望や所有にあることを究明してそれを放棄し,〈苦〉の寂滅(滅)を自己自身の内に体得し,〈苦〉の寂滅に至る修行道(道)を実践するという苦集滅道の四諦説が説かれ,さらに衆生が老いぼれ死にゆくという〈苦〉の根拠をつぎつぎに究明して所有や欲望や個体存在や意識の流れ(識)などを見いだし,それらを滅尽させることを教える十二支縁起説が説かれる。つづいて小乗仏教の阿含・阿毘達磨において四諦説や縁起説の〈苦〉が詳細に分析されて,苦苦性(苦しい感情の苦),壊苦性(楽しい感情が失われゆく苦),行苦性(すべての輪廻的存在の苦)の三苦性,生老病死の四苦,後者に愛別離苦(愛するものと別離する苦),怨憎会苦(憎むものに会遇する苦),求不得苦(求めるものが得られない苦),五盛陰苦(5種の根幹存在よりなる輪廻的存在の苦)を加えた八苦ないし百十苦などの〈苦〉の分類学説が発達する。他方,大乗仏教においては輪廻の〈苦〉の海に沈淪する衆生を救済する大悲の思想などが発達する。…

※「四苦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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