化学辞典 第2版 「回転転移」の解説
回転転移
カイテンテンイ
rotational phase transition
分子結晶において起こる相転移で,第二種相転移に含まれる.温度の上昇とともに,結晶内の分子の回転運動エネルギーが増加し,回転を妨げるほかの分子からの力が弱められることによって起こる一種の協同現象であって,回転運動に関する融解現象ともみなしうる.ラムダ型の比熱容量の異常変化や誘電率の異常変化などを伴い,結晶格子の変化が起こることも多い.CH4,HCl,H2Sなど多くの例が知られている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報