国引伝説(読み)くにびきでんせつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国引伝説」の意味・わかりやすい解説

国引伝説
くにびきでんせつ

出雲地方を中心に行われた国土拡張の伝説。『出雲国風土記』の意宇 (おう) 郡の条にみえるヤツカミズオミツノノミコトが綱を用いて国土を引寄せたという説話がその原型をなしている。ほかに『延喜式 (えんぎしき) 』祈年祭祝詞 (のりと) にも「遠き国は八十綱打ちかけて」とある。最近では,この詞章農耕に関する儀礼にも用いられたと考えられている。

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