…平均余命の延長が著しかった昭和20年代以降,老年人口の増加や抗生物質の適用,栄養状態の改善などによって感染症による死亡が減少するにともなって,悪性新生物による死亡数は増加の一途をたどり,1953年には死因第2位に,80年には第1位に上昇した。このような背景のもとで,62年,国立がんセンターが東京築地に,運営部,病院(中央病院),研究所を総合した形で設置された。病院は,外来部,内視鏡部,放射線治療部,薬剤部などからなり,研究所は,病理部,生化学部,化学療法部などからなる(92年には難冶性の癌専門治療に対応するため,東病院が千葉県柏市に開設された)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」