国衙庄(読み)こくがのしよう

日本歴史地名大系 「国衙庄」の解説

国衙庄
こくがのしよう

古代の播磨国衙の所在地周辺地が庄園化したものと考えられる。播磨国衙は皇室領として後嵯峨天皇から持明院統の後深草―光厳―崇光と伝領され(椿葉記)、応永五年(一三九八)一〇月一六日、伏見宮栄仁親王に播磨国衙・同別納が与えられた(「後小松天皇綸旨」勧修寺家文書など)。この国衙・同別納の地から平野ひらの北条・同南条印達いたち北条・同南条・英保あぼ郷・伊和東いわひがし郷・同西郷などが分離する(元弘三年七月日「称名寺寺僧等文書紛失状」正明寺文書など)広義にはこれら分離した地を含めて国衙庄といったが、狭義には分離後の一定地域をさしたとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android