威徳寺(読み)いとくじ

日本歴史地名大系 「威徳寺」の解説

威徳寺
いとくじ

[現在地名]笠岡市笠岡 正寿場町

西に笠岡山城跡、北に竜王りゆうおう山を仰ぐ山麓にある。笠岡山と号し曹洞宗本尊釈迦如来。備中三十三ヵ所の第一八番札所。元禄一三年(一七〇〇)の福山領寺社改帳(池田家文庫)には「六百年来之古跡之由、然共開基詳ニ不知」とある。当初は天台宗、のちに臨済宗に改めたと伝え、「備中誌」によれば、元弘年中(一三三一―三四)には陶山義高の菩提所となり、義高は笠置かさぎ(現京都府相楽郡笠置町)攻めの折に得た笠置(寺)中、竜花堂本尊の弥勒仏を持帰り、当寺に寄進したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報