国際裁判条項(読み)こくさいさいばんじょうこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国際裁判条項」の意味・わかりやすい解説

国際裁判条項
こくさいさいばんじょうこう

仲裁条項または裁判条項とも呼ばれ,通常の条約のなかに挿入された国際裁判に関する条項。すなわち国際裁判条約以外の通常の条約,たとえば通商条約などのなかでその条約の解釈,適用に関する紛争 (特別裁判条項) を国際裁判に付託して解決する旨規定された条項をいう。この条項により,それに該当する紛争の解決について当事国は国際裁判条約を締結した場合と同様に裁判義務を負う。国際裁判条項は,紛争が生じたのちに仲裁契約 (→コンプロミー ) の締結によって裁判が開始される任意的裁判から義務的国際裁判への発展過程の最初のもので,19世紀の初期から採用されはじめた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android